Excelで数式を作っているとき、「A1:C10」などのセル範囲が何のデータかわからなくなった経験はありませんか?
そんなときに便利なのが 「名前の定義」 機能です。
意味のある名前をセル範囲に付けることで、数式が読みやすくなり、作業ミスの防止にもつながります。
この記事では、初心者でもすぐに使える「名前の定義」の設定方法や活用例をわかりやすく解説します!
📌 この記事でわかること
・「名前の定義」とは何か
・名前の定義の設定手順
・定義した名前を使った数式の例
・定義済みの名前の編集・削除方法
・名前が使えないときの注意点
🔶 名前の定義とは?
セル範囲やセルに意味のある「名前」をつける機能です。
小売店舗では、売上データや在庫数をまとめた表を作るときに、この名前定義が非常に役立ちます。
たとえば「店舗A売上」「商品X在庫」といった名称でセル範囲を固定できるため、誰でも数式をわかりやすく、正確に作成できるようになります。
たとえば、A1:A12
に「1月〜12月の売上データ」があるとします。
この範囲に「売上データ」などの名前をつけておくことで、
=SUM(売上データ)
のように、わかりやすい数式が作れるようになります。


🔶 名前を定義する手順(基本)
① 名前をつけたいセル範囲を選択
例:A1:A12
に「売上データ」などの名前をつける
② 「数式」タブ →「名前の定義」をクリック
→ 名前定義ダイアログが表示されます。

③ 名前・参照範囲を入力してOK
- 名前:例「売上データ」
- 参照範囲:自動で選択した範囲が入ります
これで定義完了!

この方法で店舗の「1月〜12月までの売上表」(例:A2:A13)に「店舗A_売上2025」という名前をつけましょう。
これにより、次の数式などで使いやすくなります:
=SUM(店舗A_売上2025)
店舗ごと・月別の合計を、誰でも簡単に参照できる点が大きなメリットです。
🔶 名前の使い方・活用例
使用例 | 数式の例 | 小売業での活用シーン |
---|---|---|
月別売上集計 | =SUM(店舗A_売上2025) | 月末締めの売上レポート作成時などに即使える |
商品リスト検索 | =VLOOKUP(商品コード, 商品マスタ表, 2, FALSE) | 商品名や価格を簡単に引き出せるため、発注や棚卸作業で活躍あり |
在庫数集計 | =SUM(在庫表_店舗A) | 店ごとの在庫一覧を把握して発注業務を効率化 |
名前を使うことで、「何を計算しているか」がすぐに分かる数式になります。
🔧 定義済みの名前を確認・編集・削除するには?
「数式」タブ →「名前の管理」から一覧で確認・修正・削除ができます。
❗ 名前定義が使えないときの対処法
問題 | 解決方法 |
---|---|
名前が入力できない | 半角英数字のみ、スペース不可(アンダースコアはOK) |
範囲がおかしい | 選択したセル範囲を再確認 |
名前が重複している | 「名前の管理」から確認・変更 |
セル範囲が異なる形式で混ざっている(例:数値・文字混在) | 名前定義の範囲を数値のみの列に限定することで安定した集計を実現 |
別シートの名前を参照したい | 名前定義時に「=Sheet2!A2:A13」などシート名付きで参照を正確に設定 |
📝 まとめ:名前をつけて数式をもっとわかりやすく!
ポイント | 内容 |
---|---|
名前定義とは | セル範囲に意味のある名前をつける機能 |
効果 | 数式が見やすく、担当者が変わっても理解しやすい |
活用例 | 売上・在庫・商品検索・レポート作成などあらゆる店舗業務で活用可能 |
小売業での利点 | ルーチン作業(発注、棚卸、報告書作成)が効率的になり、ミスが減って業務品質が向上する |
🔄 前回の復習:「グループ化/アウトライン機能」で見やすく!
前回は、行や列を折りたたんで、必要なときにだけ展開できるこの機能は、大量のデータを扱うときにとても便利な「グループ化/アウトライン機能」を紹介しました。
🔜 次回予告:「行・列の固定」でスクロールしても見出しを表示する方法!
次回は、Excelでスクロールしても表のタイトルが見えるようにする「行・列の固定」機能について解説します。
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